日大アメフト部OBの声

「これだけ世間に迷惑をかけている。廃部もやむなしかな、と思う。なぜこうなってしまったのか」。かつて同部の正選手として活躍したOBの一人は悔しさをにじませながら、現実を受け止めた。一方で、今回の問題に対して大学幹部の処分内容などで内部対立が露呈し、騒動がさらに大きくなっている現状には「ニュースが出るたびに部の立場が悪くなっている気がした」と声を落とした。

 このOBが気にかけるのは、事件に関与せず行き場を失う他の部員だ。「いい選手もたくさんいるし、彼らの人生を狂わせることにもなる。私たちOBが口出しするのは難しいと分かっているが、正直に言えば他大学に行ってでも活躍してほしい。大学は救済策を打ち出すべきでは」

 1959年から44年間チームを率いた故・篠竹幹夫元監督は厳しい指導だけでなく、反則した選手は交代させるなど規律を徹底した。「人間としても成長したし、アメフトで築いた『土台』が社会人になっても生きている。今の部員たちがそれを経験できないのが惜しい」とOBは声を絞り出した。

廃部決定に日大アメフト部OB沈痛「関係ない選手の人生狂わせる」 (msn.com)